「緋色ー!」
碧依の声が聞こえて、俺達は振り向いた。
「げ!太門さんまで!」
「何だよ!父親に対して!」
「太門さんのせいで、意味の無い検査を繰り返して、文化祭まで行けなかったんだからね!どうすんのよ、勉強遅れるじゃん!」
「親が子供の心配して何が悪いんだ!」
二人がギャーギャー言い合いしてるのを見て、俺はしみじみ感じた…
『この二人、よく似てる…』
蒼湖は母親似かと思ってたけど、こうして二人を見るとまるでコピーだ…
話を終えて、太門が病院の中に入り、碧依が近付いて来た。
「太門さんに何か言われなかった?」
「大丈夫だよ」
俺は立ち上がって碧依の前に立つ
「検査終わったよ…、ごめんね」
優しく笑うその笑顔が愛おしくて、抱きしめたい衝動に駆られてしまう
「辛くなかったか?」
「もう私に辛いことなんかないよ…」
「…そうか」



