碧依が検査に行ってしまったので、俺はかばんを置いて屋上へ向かった。
ベンチに座って金網越しに景色を見つめる
秋なのに、最近は晴天続きで暖かい
俺はブレザーを脱いでベンチの背もたれにかけた
「なんだ…お前も来てたのか、整形少年…」
「…生まれつきですが?」
太門はクスッと笑った。もう俺に対して嫌な笑い方はしない
「碧依、異常無いんですか?」
「今んところ、超正常…」
太門はゆっくり俺の隣に腰を降ろした
「でも…アイツは異常だ…」
「アイツ?」
「犯人だよ…、アイツは精神異常を起こしてる…薬物中毒だけじゃなかった。実刑は無理だな…、未成年だし…。サイアク」
「アイツ…、何であんなに歪んだんだろう…」
薬のせいなのか…、それとも恋愛?でも、先生だって決して叶わない相手を、姪を好きになって、それでも諦める道を選んだのに…
「アイツの境遇は、お前によく似てる…」
「俺に?」



