「どうして?僕たちあんなに…」

「お前が俺の家族を破壊した…俺がどんな思いでここまできたか…お前なんか死ねばいいのに…」

「そんな…」

「お前なんか生まれてこなければ、俺は幸せだったのに…」

「せん…」

太門さんが倒れた王子の元に近付き、王子の上に跨がった

「太門さん、ダメ!!」

ガン…

太門さんはマウントからおもいっきり王子を殴り付け、王子は気を失った。

太門さんは王子の手に注射器を掴ませ、私達を見ながら不適に笑った

「正当防衛って事で…」

どこがだよ…

太門さんは後ろのポケットから手錠を出して王子の手にかけ、携帯を出して本庁に連絡を始めた



「大丈夫か?」

「うん…」

「首に跡付いてる…」

緋色が、私の首をゆっくりなぞった

緋色だ…、本物だ

突然実感が湧いて、涙が出てきた

私は思わず緋色に抱きついた

「緋色…、緋色…」

「もう大丈夫…、安心しろ」

緋色が力強く私を抱きしめてくれる

「ごめんなさい、ずっと苦しめて…、私…憎かったんじゃないの…ただ…」

「もういい…、何にも言わなくていい…」