消えた同級生【玩具の女編】




キス………された

でも、挨拶だって言ってたし…深い意味は無いんだろう…

と思っていたが、次の日に下駄箱で会った上野は明らかな動揺を見せた。

「おは、おはよう!さ、さ、さがぇ…、きょ、今日私、図書館に行くから…」

「…お、おう…」




これは、好意と取っていいんだろうか?

…俺はどうしたらいいんだろう…

受け止めるべきなのか、そうでないのか…

そう考えると、あの人の言葉が蘇る。

『また不幸にするつもり?』

そんな事を言われても、俺が蒼湖にした罪は消えない。

俺は償って生きていかなきゃいけないのに、まだ考えられない…

教室で上野達の笑い声が響く。

俺はその声を聞くのが好きだ

蒼湖が生きていたら、きっとこんな風に笑っていたのかもしれないと思えるから…



「上野さん、ちょっといいですか…」

隣のクラスの男が上野を呼び付ける

「はい?」

上野も俺も一瞬緊張が走る…

山谷の一件が頭をよぎる

「話があるから昼休みに中庭に来てもらってもいい?」

コソコソ話しているものの、俺にはハッキリ聞こえた。