「…お久しぶりです。」
俺と蒼湖の母親は、居間の入口のドアで、二人を見ていた。
「元気そうで良かった。あの子と仲良くなったのね…」
「上野とは、そんなんじゃありません…俺達はただの仲間ですから」
「仲間?」
「はい、そんな感じです。うまく言えないんですけど…」
「そう、あの子、相当あなたを頼っているみたいに見えるけど」
「事情を知ってるからじゃないですかね…頼っているというよりは、話せる人が他にいないから」
「お互い恋愛感情はないと?」
「無いと思います。」
「…あの子は魅力がない?」
「いえ。彼女は魅力的だと思います。見てるだけで元気をもらえます。
でも…俺はもう…誰かを好きになる権利なんか無いので…」
「え!?」
「ちゃんと償います。蒼湖を、不幸にした罪を独りで背負っていきますから…」
俺がそう言った瞬間、隣からため息が聞こえた。
「誤解させたのなら謝るけど…私はそんなつもりで償ってほしいって言ったんじゃないわ」
「え?」



