消えた同級生【玩具の女編】

夜部屋に一人でいる。

蒼湖がいたベットに、まだ温もりを探している。

何年経っても蒼湖がいたまま変えられない。

カーテンも、センターラグも、シーツカバーも…あの頃のまま。



蒼湖が使っていたまま…



突然の月明かりに目が留まり、俺は窓に近づいた。

何でそんな事をしたのかはわからない…

ただ急に外が見たくなった。

俺が窓に近づくと、すぐ傍の路地の影に人影が見えた。

その瞬間月は黒い雲に覆われ、視界が急に暗くなる。

「蒼湖!!」

何でそう思ったか自分でもわからない

頭より先に口が勝手に動いた!

窓を開け、俺は身を乗り出した。

「蒼湖!?」

暗い世界に一人の人影…

間違いなく蒼湖に見えた。

「待ってろ!」

俺は慌てて飛び出し、エレベーターのボタンを押したが、一階からのんびりやってくるのを待ちきれず、階段を駆け降りた。

五階分を駆け降り、外に出る頃には雨が降り出してきていた。

「蒼湖!?」

俺が路地まで行くとそこには誰もいなかった…