寒河江が首に噛み付いてきて、私は恐怖で更に身を強張らせた



……震えが止まらない…



リボンをほどき、ブラウスをあげられ中に手が入る

寒河江の手が身体中を這い回り、私はきつく目を閉じた

そして彼の顔が私の身体に沈む…



嘘だ、こんな事は嘘だ!ただの脅しだ!

きっともうすぐやめてくれる…

こんなこと、出来るわけがないんだから



しかしその動きは、一向に止まる気配が無かった。



「…寒河江、やめて…私達、秘密を共有してた仲間じゃない?」

「…そしてお前が裏切った」

「私…裏切ってなんかない!」

「だから証拠を見せろって言ってんだよ!」

寒河江が片手で力いっぱい私のブラウスを引っ張り、ボタンが飛んでいく

私は恐怖と涙で悲鳴すらあげられない…

誰か、誰か助けて!!

こんな事は夢だ、嘘の世界だ

私は悪い夢を見てるんだ!


誰か!!



「助けて…、誰か…、先生…先生…」

小声で呟いた声に、寒河江がピタリと動きを止めた。