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遡ること数十分前...
ふあぁ〜...。
やっと四時間目が終わって、お腹も空いてきたその時、
『飯田ー』
先生に呼ばれた。
『はーい。』
めんどくさいな〜
なんて思いながらも仕方なく先生の元へ向かう。
『お前、理科係だろう?』
『えーあーはい。そうですけど...』
『じゃあ、この資料を北校舎の第二理科室まで運んでくれ。』
.........。
そう言われて渡されてしまった大量の資料。
北校舎は普段はあまり使われていなくて、第二音楽室とか第二理科室とか、あとは図書室ぐらいしかない。
こっちはお腹空いてるっていうのに...
『はぁー。』
あたしはため息をつきながらも渋々資料を持ち上げた。
...と、重っ!!?
こんな重いの、どうやってか弱い女の子一人で持ってけっていうのよー!!
少し涙目になりながらも第二理科室まで運んでこれたのはよかった...んだけど。
戻ろうとした瞬間、誰かが第二理科室へと入ってきた。