「・・・みのちゃん?」

「あ・・・」


かなりの暑さに朦朧としていたみのりの耳に、声変わりし終わったばかりの男子の声が飛び込んできた。


「な、何?」


「いや、家、ついたからさ」


ああ、なるほど。


「じゃあね」


「うん、またあした」


たわいもない挨拶をする。


彼はそこから振り返らず自分の家に入っていった。