確か、その三色が好きだって…
「美味しいんだけどね、色が消えちゃった。」
「え…」
「これが何色って言われればわかるの。
けど、平助がいなくなってから、この世界から色が消えた。
桜の花も綺麗なの。
けど、前みたいに感じないものがある。
色あせた世界は物足りないね…」
一番好きだって言っていた桃色も食べずにお皿に戻してしまう。
ここ数日見ていて強い子だなって思っていたけど、
そうだよね。
君も一人の女子なんだ、
辛くないわけないよね…
大丈夫だよと髪を撫でてあげる。
膝に顔を埋めた月華は声を殺して泣いた。
沖田side*end


