温かい愛の中で



「お前遅れて教室入んの嫌いだろ。」

「え…はい。」

なんでわかったんだろ。

「遅刻は遅刻なんだ。その事実はどうやっても変わらない。だからまあ、休み時間になってからでもいいだろ。教室に入んのは。」

「はい!」

「ハハ。いい返事だ。」

三藤先生はポンポンと私の頭を叩いた。


こういう考え方の大人は好きだ。

それに比べてうちのクラスの担任の小木は生徒の話を聞くことをしないひどい教師だ。
それに頭ん中は『ルール』とか『規則』っていう言葉しか入っていない。


だから生徒に嫌われるんだ。


三藤先生は私は1年の時の担任で、私のことを気にかけてくれて、いろんな相談にのってもらった。

三藤先生からの小木だから余計に小木のことが嫌いなのかもしれない。