温かい愛の中で



あーもう最悪。

お母さんがわけのわからないこと言うからただでさえ気の重い朝なのに今ので気力も体力も無くなったじゃん。

めんどくさいめんどくさいめんどくさい

頭にはこの言葉しか浮かんでこない。

黒い空を見たくなくて俯くとポツポツとコンクリートの地面が徐々に黒くなっていく。

「…雨?」

天気予報では降水確率20%だったのに誰だよそんな予想したの。

「傘持ってないし…。」

急に降り出した雨は私の制服を濡らしていく。