温かい愛の中で



「あ、下りてきた。さっさと朝ごはん食べちゃいなさい。」

「ん~。」

テレビをつけて味噌汁を箸でかき回した。
朝ってなんだかお腹空かない…。

なんとなくテレビをつけたけど朝からニュースは物騒な事件ばっかり。
ひき逃げだとか殺人だとか。

「やーねーまたひき逃げ?千宙も気をつけなさいよ。」

「え?あ~
うん。」

正直どーでもいい。
私がひかれたわけじゃないし殺されたわけじゃないし、どう足掻いたって運命は変わんないし。

そう。
運命は変えられない。
だから私もこの暗闇からは抜け出せない。

ぬけだせない───

ヌケダセナイ─────