「愛梨~!おっはよ~!」

教室に入るなり元気な声が飛んできたと思ったら
いきなり誰かが飛びついてきた。

そのせいで少しよろめきながらなんとか体勢をたもったあたし。

「もぉ~、葵!危ないでしょ~」

そう、この元気で人懐っこいこの子はあたしの大切な友達の一人。

綾波葵(あやなみあおい)。

こげ茶色のふわふわボブが似合う女の子。

でも、意外とこの子は毒舌なのだ。

まぁ、天然ゆえの毒舌?といったところかな。

葵と一緒に自分の席に向かうとおなじみの二人があたしの机の周りで

おしゃべりをしていた。

「夏姫、柚子、おはよ~」

「あ、愛梨おはよぉ」

「おはよっ!」

葵を含めこの三人があたしの学校生活の中でいつも一緒にいる
大切な友達。なんでも話せる仲なの~。

藤森夏姫(ふじもりなつき)。

真っ黒なストレートの胸まである髪がとっても綺麗。

しっかり者で、スポーツ全般得意。

はっきりした性格で、男女問わず人気がある。

それに美人ときたらほっとく男子はいないだろうね。

というわけでモテモテなの。

宮原柚子(みやはらゆずこ)。

ミルクティー色の肩くらいの髪をいつも綺麗に巻いている。

何かと勘が鋭くて、頭もいい。

ふわふわしてるのに不思議なものだ。

ちなみにすでに彼氏持ち。

「あ、そうそう愛梨今日空いてるんだよね?」

「うん。え?何々!?どっか遊び行く~??」

「あ、いやぁ都羽の友達が遊ばない?って言ってて・・・」

・・・ちなみに都羽君は柚子の彼氏。

爽やか君だ。

はぁ・・・。あたし知らない人と遊ぶのは苦手。てか男の人が苦手。

柚子の頼みだけどこればかりはごめんっ

「ごめんね、やっぱり男の人は苦手だから・・・」

「そっかぁ、でもちゃんとそろそろ男苦手克服しないと・・・まぁそれはまた
 でいっかぁ」

「ほんとごめんね~」