メルさんが散々言っていた「愛菜はちゃんとストレートな男の子よ」という言葉が身にしみて分かり、葉司が怒っている隣で場違いではあるのだけれど、ニマニマと頬が緩んでしまった。
葉司、男前すぎる……っ!!
いやいや。
3人の顔が尋常じゃないくらいに暗いっ!!
もう十分に反省しているのだ、とうに終わっていることを今さら咎めたところで、時間が巻き戻るわけでもないし、こうして打ち明けてくれたのだから、この話は終わりでいい。
「あたしなら大丈夫だよ、葉司。みんな、あたしたちのことを思ってしてくてたことだって分かったんだもん、これ以上は、もういいよ!」
「マコっ!!」
「いいの、本当に。見て、みんなの顔。こんな暗い顔をさせるために来たわけじゃないよ。怒ってくれて、ありがとうねー!」
「……う、ん」
3人の顔があまりにも暗く、今にもシュー……としぼんでしまいそうだったため、あたしはできるだけ明るい声で葉司をたしなめ、なんとか場の空気を持ち直そうと努めた。
それが功を奏したようで、納得がいかない様子ながらも怒りを収めた葉司は、ひとつ大きくため息をつくと、やれやれといった感じで言う。
「マコには、ほんっと参るよ……。そんなふうに言われちゃうと、許すしかないじゃんね」
「えへへー」


