その気持ちがダイレクトに顔に出たのだろう、メルさんはひとつ小さく咳払いをすると、またうふふっと、何やら意味深に笑う。
顔が若干、あたしを混乱させて楽しもう、的な表情に見えるのは、気のせいだろうか……。
まあ、いい。
メルさんともあろう、オトコの娘の代表みたいなお方が、わざわざ教えてくれるというのだ、後学のためにも、ありがたく教えを請おう。
「あくまであたし個人の考えなのだけれど、あたしたちは、男でも女でも、自分が好きだと思った人を好きになるわ。人間性、っていうのかしらね。性別は大して重要な問題ではなくて、好きならオトコ娘の同士でもキスできるわ」
「……」
そうして、あたしなりに心構えをしてからはじめてもらった、メルさんのオトコの娘お話は、しょっぱなから赤裸々すぎた。
なかなかの衝撃的な言葉に、すぐにはリアクションが取れず、あたしは目をしばたかせる。
けれどメルさんは、そんなあたしに追い討ちをかけるように、さらにこう言う。
「まことちゃんさえよかったら、ベロチューしたいくらいにあなたが好きよ。体の関係も持っていいなら、そうしたいくらいだわ」
「……、……っ!!」
「うふふ」
ちょっ、またしても赤裸々すぎるっ!!!!


