けれど、想像していた内容とは違ったらしく、いつもやんわりとしたツッコミを担当していた葉司には珍しく小ボケを言い、不本意だとは思うけれど、あたしにツッコまれる。
動揺というか、唖然というか。
手紙のような長い文章を想像していただけに、つい、あまりにも短いメッセージに、葉司の思考回路は一時寸断されてしまったようだ。
「てか、親父、あんな厳つい顔して、こんなことも書くんだね。ぷっ。一体なんだよ『親父の愛は深し!!』って。ストレートすぎだろ、これ。もー、マジでなんなんだよ……」
「愛だよ、愛」
「うっ、ううっ」
いろいろと文句を言いながらも、泣き笑い顔で紙を見つめる葉司の頭を、あたしはまた、そっと抱きしめ、自分の胸に引き寄せる。
葉司父が葉司に残していった気持ちとは、シンプルに“愛している”ということだけだった。
「ごめん。あたし、嘘言った」
「うん、そうみたいだね」
「だってお父さん、あたしには言える、とか勝手なことを言うんだもん。最後まで照れて渋ってたんだけど、紙にでも書かなきゃ葉司には信じてもらえない、それでもいいの? そんなんだったら、あたし言わないよ、ってちょっと脅してさ、一筆書いてもらったんだ」
「そっか……」


