そうして、やきもきしつつ、どちらに気持ちを固めるのかを固唾を飲んで見守っていると。
「……決めた。マコと見る」
あたしに笑顔を向けた葉司は、そう言った。
葉司がそう決めたのなら、何も言うまい。
覚悟を決めた顔で笑う葉司を見て、もしかしたら、葉司の覚悟を見届けるためにも部屋に留まっていたのかもしれない、なんて思う。
あたしなどでは推し量れないくらいの様々な葛藤を経て、葉司は見ることを選んだのだ。
あたしはもう内容を知っているし、愛されている、とも代弁しまったけれど、それでも、葉司父に本気で向き合おうとしている葉司を最後まで見守りたいし、微々たる力でも何かの手助けになるのなら、一緒に見ようではないか。
果たして、ここで使っていい言葉かどうかは分からないのだけれど……葉司、男だぞ!
「じゃあ、せーので開こう。マコは右端ね」
「うん」
ということで、葉司は紙の左端、あたしは言われるがままに右端を持ち、葉司の「せーの」というかけ声に合わせて、その紙を……えいっ。
開く。
「……マコ、これ、超短くない? 誰だよ、思いのほか長くてね、なんて言ってたマコは」
「いや、それ、全部あたしだし」
「あ。そうだった」


