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「いやぁ、まことちゃんがイブにデートしてくれるなんて、俺、とってもシアワセっ!!」

「……へいへい、よかったですね」


ということで、12月24日、クリスマスイブ。

隣で猛烈にはしゃいでいる先輩を心底煩わしく思いながら、あたしは適当に相づちを打つ。


ここ3週間ほどの間、七面鳥を諦めるか、ディナーの相手を茨城先輩で諦めるか、で揺れに揺れて最終的にあたしが出した結論は、やっぱり七面鳥にお目にかかってみたい!だった。

だからこうして、クリスマス色全開の中、先輩と並んで街を歩いている、というわけなのだけれど、いくら七面鳥のためとはいえ、やはり先輩と一緒、というのは精神的負担が大きい。


「ねえねえ、まことちゃん。ディナーの時間までにはたっぷり余裕があるし、先輩、まことちゃんにクリスマスプレゼントあげたいナ!てことで、今すぐ選びに行くよっ!!」

「いや、いらないし」

「いやいやいやいや、あげたいし!」

「……」


ああ、ほんと、うざい。

という具合に、朝10時に待ち合わせ場所にしていたレンタルビデオ店の前で会ったときから、先輩のテンションは最高潮だった。