「なんだよ、今のは……」

ふとパソコン画面に目をやると、信じられない光景が広がっていた。

チャットルームに見慣れない名前があったのだ。

それは−−今まさに噂をしていたあのネット上の殺人鬼、マー君の名前だった。

しかし、驚いたのはその人物の台詞だった。


マー君>君達は逃げられない。

僕がネット上にいる限りね。

だから――。

みーんな、ここで死ぬ!

お前も、人間は皆ー殺す。

殺す、殺す、殺す、バラバラにしてやる。

全員!

ハハッ、アッハハハハハハ!

僕はネット上の殺人鬼。

人間に復讐するため、現れた殺人鬼。

君は、僕から――。

逃げられるかな?


その文字を見た途端、突然画面が真っ黒になった。

男はあまりの恐怖に何もできず、ただ画面を見ているしかなかった。

その間に、黒い画面に赤い文字が沢山現れた。

その文字は全て同じだった。

死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね……。

これが画面を覆いつくしていった。