マー君(原作)

感染者がこっちに銃を向けてくる。正樹は歯を食いしばり、視界に見える生徒達を、感染者を見た。

一瞬だった。

銃声が響いた後、感染者が倒れた。仮面を壊されたのだ。正樹は躊躇うことなく撃ったのだ。

「許せねぇ! 人を、人間をなんだと思ってやがる!」

荒い息を抑えながら、黒い仮面を顔につけた。憎しみを抑えるために--。

「君らは二手に別れろ!」

正樹は後ろにいるチームに素早く指示した。

こんなこと許されるはずがない。

「一人では行動するな。一チームは僕の後に、残りは反対側から回りこめ」

そう、こんなこと許されるはずがないんだ。

決して。

「感染者を見つけたら、迷わず仮面を撃て」

絶対に--。

「抹殺しろ!」

正樹は生徒達の亡きがらを目に焼き付けた。

この任務は人命救助が優先--。

わかっている、わかっているけど、けど、僕は--。

なにがなんでも--この惨劇を止めてみせる!

この手で!