マー君(原作)

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チームを率いて学校に入った正樹は、目の前の光景に息を飲んだ。学校は地獄と化としていた。

廊下には血の海が広がり、数え切れない程の死体があちこちに散乱している。

「うっ・・・・・・」

正樹は吐き気を覚え、手で口を押さえた。

空気が汚れている。

血生臭い。

廊下に広がる光景に正樹一行は立ち尽くした。見るとまだ幼い子供ばかりだ。

無茶苦茶だ。

皆服を血で濡らし、重なるように倒れている。窓は割れ、教室のドアは壊れ、物が散乱している。

それでも倒れている生徒達の方がはるかに数が多い。まだ一階だが、下級生は大分やられたようだ。

小さい死体が何百と転がっている。いずれ救急車や警察が駆け付けてくるだろうが、その時には全てが終わっている。

「これが、マー君が望んだ--世界」

血と憎しみに満ちた世界--。正樹は込み上げてくる熱い物に対し、怒りを感じた。

許せねぇ。

--許せねぇ。

「許せねぇ! こんなの虐殺だ。こんな--」

「いたぞ! テロリストだ!」

奥の階段から軍服を着た感染者が下りてきた。顔に白い仮面、手には銃を持っている。距離にしてざっと七十メートルはある。

遠すぎる。

でも--。