マー君(原作)

「先生はわからないようだから、説明しておくけど、マー君に感染した初期は、自我がちゃーんとあるんだ。

みーんなマー君に操られてとか言うけど違うよ」

両手を前に出し、手を広げる。

「感染初期じゃあまだマー君に操られない。自我がなくなるには差があるんだ。だから、僕は自分の意思でこうしている。

マー君になったからじゃあない! これが僕の使命だから」

桂子は目の前にいる生徒が悪魔のように見えた。

「マー君になることは、つまり--自分らしくなれることなんだ。本来の自分を取り戻すきっかけなんだよ」

金田は狂っていた。もはや、桂子の知る金田の面影は消えていた。そして理解した。

これが、金田の本当の素顔だと。