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「いったい、これは--」

ジョーンはオリジナルのマー君がいる部屋であわてふためいていた。先程緊急マニュアルが執行された。それによれば、じきこの施設は爆発する。全てを飲み込んで--。

オリジナルの部屋は赤く点滅しており、他の研究員達も何が起きているのか困惑している。

そんな中、モニターに映るオリジナルのマー君の笑い声が響く。

「ハハハ、アッハハハハハ! やっとだ! やっと開放される。迎えにきたんだ、もう一人の僕が」

「静かにしろ! マー君これはなんの騒ぎだ! お前がやったのか?」

ジョーンはモニターに向き直り、あらん限りの声で叫んだ。それはさっきから警報が鳴り響いているからだ。

(警告! 警告! この施設は緊急マニュアルに従い、十分以内に自動爆発します。爆発します。

施設内にいる者はただちに避難してください。警告! 警告--)

「ジョーン。君もわかってるんだろ? 今何が起きているか」

「知るか! お前は開放させん。断じて」