<13>
「先生! なんですか、あれ!」
たった今体育館から教室に戻って来たのだろう生徒達は、皆教室の後ろで固まっていた。中にもは具合を悪くする者もいた。
桂子は教室の前のドアから入ってきていたため、生首が嫌でも目に入った。それは教室の後ろの方で腰を抜かしている女子生徒を見つめているようだった。
「先生!」
二度呼ばれ、桂子ははっとした。ぼーとした意識をはっきり保ち、目を大きく見開く。生首は教壇に首根から直立しており、乾いた血が教壇を濡らしている。それに……。
「皆、落ち着いて! 落ち着くのよ」
そう言いながらまるで崖縁に近づくように教壇に近寄る。騒ぎを聞きつけたのだろう、教室の外に生徒達が大勢集まっている。
皆から見守られる中、生首を調べる。
「大丈夫、大丈夫、私は何も見てない……」
小声で自分に言い聞かせる。見えない壁を通り抜けているような感覚に教われつつも、ようやく教壇の前に立つ。
そこで、始めて気づいた。
教壇には生首以外にもう一つある物が置かれていた。それに、血で「マー君」と書かれていた。
「これは……」
興味本位でそれを掴み、調べる。生首の目の前に置かれていたのは、ラジカセが入ったテープレコーダーだった。
黒くごつごつとした感触。
長方形の形に四角い小さなボタンが凸ばっている。
「先生! なんですか、あれ!」
たった今体育館から教室に戻って来たのだろう生徒達は、皆教室の後ろで固まっていた。中にもは具合を悪くする者もいた。
桂子は教室の前のドアから入ってきていたため、生首が嫌でも目に入った。それは教室の後ろの方で腰を抜かしている女子生徒を見つめているようだった。
「先生!」
二度呼ばれ、桂子ははっとした。ぼーとした意識をはっきり保ち、目を大きく見開く。生首は教壇に首根から直立しており、乾いた血が教壇を濡らしている。それに……。
「皆、落ち着いて! 落ち着くのよ」
そう言いながらまるで崖縁に近づくように教壇に近寄る。騒ぎを聞きつけたのだろう、教室の外に生徒達が大勢集まっている。
皆から見守られる中、生首を調べる。
「大丈夫、大丈夫、私は何も見てない……」
小声で自分に言い聞かせる。見えない壁を通り抜けているような感覚に教われつつも、ようやく教壇の前に立つ。
そこで、始めて気づいた。
教壇には生首以外にもう一つある物が置かれていた。それに、血で「マー君」と書かれていた。
「これは……」
興味本位でそれを掴み、調べる。生首の目の前に置かれていたのは、ラジカセが入ったテープレコーダーだった。
黒くごつごつとした感触。
長方形の形に四角い小さなボタンが凸ばっている。


