マー君(原作)

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いったいどうなってやがる。

怪奇出版の編集長三上は、紺色のスーツに丸い腹をかきながら、目の前にある小学校を見上げていた。彼の前、校門には大勢の記者達が集まり、学校側の意見を聞こうと躍起になっている。

先程マー君による宣戦布告行われたのだ。皆マー君の正体を暴きたくして仕方がないのだろう。

今この波を逃したら、次はない。

だから、昨日この学校の生徒がマー君に誘拐されたこんな小さな事件でも必死になる。今やマー君の事件など探せばいくらでもあろうに。

三上はそんな記者達を後ろから哀れんだ。彼だけ記者達から離れ、傍観している様子は、外から見れば滑稽に見えただろう。

しかし、彼がわざわざこの学校に足を運んだにはそれなりの理由があった。 

「上田良一、そして洋太、お前らの母校には何があるんだ。

何故、お前らはこんなにマー君に関わってながら、生きていられる?

お前らとマー君の間に何があったんだ。

なぜ、今この学校がこんなにも騒がしいんだ?」

そう呟きながら、学校の正門を見る。白い石段に黒い彫刻で「道田小学校」と書かれている。

三上はその文字をしばらく見続けた。