掲示板編
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「さあ、降りろ」

車から降ろされた成幸は、暗闇の中JCOの者に率いられながら、ひたすら歩いた。

頭に頭巾を深々と被せられているため、どこを歩いているか、今何時なのか全くわからなかった。

「お前をこれから本部に連行するが、無駄な抵抗はするなよ」

「わ、わかった。た、ただ−−」

「ただなんだ?」

成幸は暗い視界の中、荒い息を整えながら言う。

「僕を殺さない、と約束してくれないですか?」

「殺さない? おかしなことを言うな」

成幸は歩きながら、隣から聞こえる声に耳を潜める。腕をしっかり掴まれて、前の方に引っ張られる。

この状況では逃げようにも逃げられない。まあその必要はないのだが。

「死ぬのが怖いならはなからあんな馬鹿げたことをするか?

お前自分が何しでかしたかわかってんのか?」

腕を強く引かれる。どうやらエレベーターに乗ったようだ。しかしエレベーターにしては何か違和感がある。