「ですが、それは我々がオリジナルのマー君の力を制御しているからであって、もし制御が解除された場合、人の想いの力とか関係なしに、感染するんです。

つまり、今度はMウィルスの光を見ただけで、マー君に、恐怖に屈するのです。

そしてその力は絶大です。その完全感染の前では人間の意志などないに等しい。そうなると心虫の卵の孵化も簡単に起きてしまう。ですから」

赤いドアに向かって歩きだす。そしてドアの前で立ち止まると、ドアに手を当て洋太を振り返った。

「そんなことにならないために、このドアの向こうでオリジナルのマー君、全ての元凶である物を制御しているんです」

その言葉は、真実の在りか教えている気がした。この一連の謎の答えの在りかを。

洋太は唾を飲み、渇いた喉を湿らせた。

あの赤いドアの向こうに、探し求めてきた答えがある。

SNS編終わり