マー君(原作)

それなのに、ミカはまるで当たり前のように笑いながら話している。

「私は確かに画面の向こう側は見えないよ。だけどマイページに来てコメントを残してくれた人ならわかるの」

「あっ!」

「わかった?」

修二は改めてミカのマイページを確認した。コメント一覧にはマサルとマー君のコメントしかない。

しかも、コメント投稿時間はついさっきだ。これならわからなくもない。

ミカは立ち上がると、スカートについた埃を払いながら修二を見返した。

「そっ。マサル君のコメントの投稿時間から見てもしかしたら、マサル君が私のページを見ていると思ってずっとマサル君のこと呼んでたの」

「ずっと? 僕のことを?」

「だって私、マサル君のこと、その−−好きだから。ずっと前から好きだったから」

好き−−。

こんな僕のことを。

修二は心が痛む気がした。ミカは僕のことが好き。だけど、僕はミカを騙している。

自分はマサルのような人間じゃあないのに、フリをしている。