<6>
作戦の成功は僕にかかっている。
成幸は人気の多い広場に来ていた。噴水が中央にあり、周りに数少ないが木々が並立って日陰を作っている。
木々の下には木製の長い椅子が何脚か並び、子供や老人が体を休めている。
今日も日が強く、長い間日の下にいれば、熱射病になりかねないほど蒸し暑い。
現に成幸は暑さに耐え兼ね、噴水の縁に腰を下ろしているのだ。しかし噴水から発せられる水しぶきなどでは、暑さは和らがないが。
「早く来い、僕はここにいる」
小声で誰かに話しかける。が、返事は返ってこない。聞こえてくるのは噴水から飛び散る水滴の音だけだ。
「暑、い」
成幸は額から流れる汗を拭いながらひたすら待った。
この作戦を成功させるためにはまず僕がJCOの連中に捕まらなければ、話にならない。
そのためにこんな目立つ所に姿を現しているというのに。
「本当に、暑い・・・・・・」
あまりの暑さに意識が薄れていく。空を見上げると、今日に限って雲一つない青空が広がっていた。
太陽の日差しが目に染みる。手で視界を防ぐが、それでも日差しは成幸を突き刺す。
暑い、暑い、暑い!
それに、頭が痛い。鈍い痛みがする。
ズキズキと。
ずっと我慢してきたが、何か変だ。頭の中に何かがいる気がする。何かが……。
ふと、頭の中であるイメージが浮かぶ。小さな幼虫が頭の中で蠢いているのを。
作戦の成功は僕にかかっている。
成幸は人気の多い広場に来ていた。噴水が中央にあり、周りに数少ないが木々が並立って日陰を作っている。
木々の下には木製の長い椅子が何脚か並び、子供や老人が体を休めている。
今日も日が強く、長い間日の下にいれば、熱射病になりかねないほど蒸し暑い。
現に成幸は暑さに耐え兼ね、噴水の縁に腰を下ろしているのだ。しかし噴水から発せられる水しぶきなどでは、暑さは和らがないが。
「早く来い、僕はここにいる」
小声で誰かに話しかける。が、返事は返ってこない。聞こえてくるのは噴水から飛び散る水滴の音だけだ。
「暑、い」
成幸は額から流れる汗を拭いながらひたすら待った。
この作戦を成功させるためにはまず僕がJCOの連中に捕まらなければ、話にならない。
そのためにこんな目立つ所に姿を現しているというのに。
「本当に、暑い・・・・・・」
あまりの暑さに意識が薄れていく。空を見上げると、今日に限って雲一つない青空が広がっていた。
太陽の日差しが目に染みる。手で視界を防ぐが、それでも日差しは成幸を突き刺す。
暑い、暑い、暑い!
それに、頭が痛い。鈍い痛みがする。
ズキズキと。
ずっと我慢してきたが、何か変だ。頭の中に何かがいる気がする。何かが……。
ふと、頭の中であるイメージが浮かぶ。小さな幼虫が頭の中で蠢いているのを。


