マー君(原作)

成幸は腰を抜かし、その場に座り込んでしまった。

「どうしたの~? 成幸。顔色が悪いわよ」

母親は今切った父親の小指を口の中に入れ、ゴロゴロと飴のように嘗め回す。

「お父さんね、マー君を断固として信じないから……殺しちゃった。でも、大丈夫だよ。だって−−。

今日、あなたも死ぬんだから。寂しくないわよね」

「な、なんで、ま、ま」

成幸は動けなかった。包丁を翳す母親を見上げているしかできなかった。

「だって、あなた、マー君の秘密を知ってしまったんだから。生かしておくわけないでしょう。ママはあなたを――」

包丁を高く翳す。そして、次の瞬間一気に振り下ろした。

「こんな子供に育てたつもりはないわよ! 成幸いいいいいい!」