マー君(原作)

「なんだよ、なんだよ、なんだよ! なんで動けないんだ?」

体は休みたいと言っているのか、立つことを許さず、腰が下がっていく。

そしていつしか完全に座り込んでいた。成幸はすぐに無理矢理立ち上がろうとしたが、体が動かない。

「クソクソ、クソッ!」

いくら立とうとしても立てない。そのうちにどこからか足音が聞こえてきた。

ほらな、思った通りだ。

まさに最悪なタイミングだ。

やっぱりホラー映画なら僕は1番に殺される役のようだ。

その足音はどうやらこっちに向かってきているようだ。しだいに音が大きくなる。

成幸は目を大きく見開き、なんとか逃げようともう一度立ち上がった。が、やはり体は動かない。もはやどうすることもできない。

足音は大きくなる。

成幸は覚悟を決めた。もうそれしか選択がなかった。待つしか−−。

次の瞬間前方の十字路に一つの影が現れた。成幸はその影を直視した。

影もまた成幸の方に顔を向けた。