マー君(原作)

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何故か、目が覚めた。

俺はまだ生きていた。

まだ息があった。

桐原は目を開くと、勢いよくある扉へと向かって泳ぎだした。

行くべき道はわかった。目を覚ました瞬間全てが繋がった。

このゲームを脱出する方法が。

桐原は頬を大きく膨らませたまま、思いっきり水を漕いだ。

手で、足で水を押して進んだ。

息が苦しかったが、頭の中ははっきりしていた。

何か熱い物が俺に力をくれた。

その熱い物が俺にチャンスをくれた。

もはや泳ぐ水中の中は地獄と化していた。

下は漆黒の闇に覆われ、一度落ちたら二度と戻ってこれない、そんな雰囲気を漂わせていた。

しだいに酸素が少なくなっていき、視界が暗くなってきた。

それでも、桐原は諦めなかった。

いや諦める訳にはいかなかった。

祐のためにも、俺はこのゲームをクリアしなければならなかった。