マー君(原作)

不安が募る度、マイナス思考が働く。

やはり、このゲームから脱出することは無理なのか?

そう何度も繰り返し頭の中で木霊する。

その回数が増すにつれ、心拍数が上がる。

俺は死ぬ、そういうイメージが脳裏を何度も掠める。

自分が溺れ、苦しむ姿が……見える、鮮明に――。

けど……。

桐原は顔の下まで上がってきた水を避けるように手を動かした。

こうしていれば沈むことはない。

というか、ただじっとしているだけでも浮かぶはずだが。

この暗闇だ、じっとしていると死がいやでも近づいてきて、水の底へ引きずり込もうとしてくる。

「俺って何やってんだろう?」

両手を動かしながら、水の上に顔を浮かべる。

時折口の中に水が入ってくる。

「そういえば、俺って、ここに何をしにきったんだっけ?」

そう、俺は何をしているんだろう。

こんな所に何をしにきたんだろう。

ただ、死ににきたのか? 

それが俺の望んだことだったのか?

しだいに視界がぼやけてくる。

どうやらこの空間は高さが結構あるようだ。

それは天井が見えない所からも察することはできるが。