マー君(原作)

「本当、どうかしてるな、このゲームの主催者は」

マー君信者――確か審判はそう名乗った。

マー君なら知っているが、マー君信者は初耳だった。

桐原は周りを見回しながら、考えを改めた。

いや、もしかしてマー君がこのゲームを主催しているかもしれない。

信者はマー君の指示に従っている者なのかもしれない。

それにマー君はネット上の殺人鬼。

だとしたら、もしかしたら、ここは――。

「いこ。もう大丈夫だから」

KPSは辛そうに立ち上がり、歩きだした。

しゃがんでいた桐原も何も考えが浮かばなく、後に続いた。

それから、しばらく歩いただろう。

しだいに水の浸水が激しくなり、太ももまで水位が上がっていた。

ここまで来ると、歩くだけでもやっとだった。

始め水は周りからの音の侵入を妨害するためのものと思っていたが、それだけではないようだ。

体力の消費が激しい。