マー君(原作)

確かに、そうだ。良一は妙に納得した。
 
すると、急にAIがとんでもないことを提案してきた。
 

AI> なら、やろうぜ、それ。

俺がマー君が実在するか確かめてやるぜ。

その正体もな。

どうせどこかの馬鹿のいたずらだろ? 

で、それやればどれぐらいで現れんだ、マー君は?
 
バッハ> 早ければ、すぐに。遅ければ1日後に。嘘なら一生。
 
AI> はん、面白そうじゃあねぇか。
 
バッハ> あ、でも、これやる前に「マー君大嫌い」って打たないと駄目なんです。

ようは、宣誓みたいなものかな。

 
その文字を見た途端、良一ははっとした。すぐに文字を打ち込む。

 
アツシ> バッハさん、今言っちゃいましたよ。
 
広美> バッハさん!

 
ちょうど同時にEnterキーを押したようで、良一が打ち込んだすぐ後に広美の文字が現れた。

 
バッハ> あれ? すいません、やっちゃいました。

でも、来ませんよ、マー君なんて、^@^迷信ですよ。噂なんか。

 
そういう問題じゃあないだろ! 良一は思わず口に出して言いたくなった。が、もう遅かった。