アナタのネガイ、なんですか?


気が付くと僕は病院にいた。

お父さんとお母さんが泣いていた。

僕は包帯に巻かれてた。

これが初めてユウイと逢ったときの出来事。

この日から今までで計17回事故にあった。

「クククッ。思い出すなぁ。今まで、どんなに酷い事故にあっても、死なねぇとか・・・・不死身伝説、語られてたよなぁ~」

「ユウイは僕を死なせない。だから、そんな話があったんだ」

「そうだ。当たり前だろ?死なせたら、住むところがなくなっちまうからよぉ」

クククッとユウイが笑った。

「そーだ。そーいえば、何回目だったっけか?
オマエ、生きられる確率が20%だった・・・・」

「あぁ、第10回目の事故の時?」

「アレは流石にキツかったなぁ~」

懐かしむようにユウイは頷く。

「20階から落ちて、トラックに引かれて、自動車に引かれて・・・・」

「それ。まさにそれ」

「複雑骨折、脳梗塞・・・・あの時は腕と足と・・・・
切断されかけたんだっけ?」

「そうだ。散々こき使われた感がした瞬間だったなぁ~」