#1



またおなじ夢。





何度も何度もおなじ夢。





この仔はきっと、幼い時の私。




森に迷い込んで、




1人でしゃがみこんで、





泣きじゃくる私。




どうしよう、帰れない。




わけもわからずなく私に





差し伸ばされた手。





「大丈夫、僕がいるから」




夢はいつもそこで途切れた。