と、そんな成り行きで今夕上と作戦会議中の俺なわけだが。
「なあ、夕上クン、どうしたらいいと思う?」
「まじないなら、相手の髪さえあれば出来る」
「………。」
「………。」
早くも先行きふあーん!!
「えっと…、まあその、なんだ、呪術的なのはおいといてだな。」
「では、残念ですが僕はあんまり力になれないかと」
俺はがっくりと肩を落とした。
そんな俺を見て、夕上が少しオロオロした。
「坂下くん、その…。ちょっと右手、貸してください。」
「へ?手?」
俺が右手を差し出すと、夕上がそれをおもむろに掴んだ。
「うわっ!?なんだよ!?」
夕上は俺の手をじっと見つめながら口を開いた。
「坂下くんの今日の恋愛運は良好なようです。美術室に行くといいことがあるかもしれません」
「はい?」
「今日の占いです」
夕上くんがにたあっと笑った。
相変わらず長い前髪で目が隠れているというのが加わり更に不気味だ。
もう一度言おう。
不気味だ。
「美術室か、行ってみるよ」
「僕の占いは当たりますよ」
「そんな感じするわ」
夕上の占いなんて、ちょっと怪しいけど当たりそうな気がすごいするもん。
やかんのおばけも除霊してくれたし。