ドMな僕と怪力なきみ。




「どうですか?」

「どうですか、って言われても……、ん?」


なんか、右肩が軽くなったような。

いや、軽い、軽いぞ!

肩が軽い!!



「すげー!!夕上、お前すげーよ!!すげーな!!」


夕上はちょっと得意げににたっと笑った。

だから、怖いって。


「お礼になんか…あ、これやるよ」

ズボンのポケットを弄ると出てきたキャラメルを渡す。


「ありがとうございま…、って、ああ!坂下くん、これ溶けてますよ!」


夕上の不満げな声が男子トイレに響いたとき、チャイムが鳴った。



「うわ、やべ!教室戻るぞ夕上!てか同じクラス?」

「そうですよ、坂下くん。クラスメートなのに、知らないなんてひどいクソヤローですね。」

「おまっ…、このクソヤロー!」


言い争いをしながら教室へ向かって俺たちは猛ダッシュした。