今日の放課後、遠足の班決めがあるらしい。


「おい勇輝、楽しみだな遠足!」

「お前小学生かよ」


男子の班4つと、女子の班4つ。

男女班の組合せは放課後くじ引きで決めるらしい。


もちろん俺の狙いは--


(内森さん内森さん内森さん内森さん内森さん)

「お前きもいわ」

「はぁん!蔑みの言葉!…って、なんだよ急に!! 」


勇輝がやれやれと首を振る。


「なんか考えてることがこう…、ぐいぐい伝わってきてきもいなって。」
「なにお前、読心術でも使えんの?」

「お前限定でな」


うわー、それ嫌だ。
心底嫌だ。


「今、『心底嫌だ』とか思ってんだろ」

「怖ぇぇぇぇぇ!!!」


マジ怖いわ!
なんなんだよこいつ!


「うっわ、お前ないわー、こわっ!俺トイレいくけどついてくんなよ」


心を読まれているのがなんとなく悔しくて、あとトイレがしたくなって、俺は教室を後にした。