…わかった。

このこ、不器用なんだ。


「…ってあんた、なんか怪我増えてるじゃん!」



でも、優しいひと。

ああ、わたし、このこと


(友達になりたいな)




そう思った瞬間、周りの空気がぴたっと止んだ気がした。


「は…あ…!?」

顔を真っ赤にする彼女。

その傍らで、さっきわたしを心配してくれた少女が口を開いた。


「あー、鈴音ばっかずるーい!ね、わたし、早川麻理っていうの。わたしともお友達なろ!」

「…へ!?あ、もちろんです!」


わたし、口に出してたみたいだ。

恥ずかしい…。