「あんたさ、一番実験で役立たずだったよね?」
「す、すみません…」
「片付けはちゃんとしてよね!」
強い口調で責められる。
わたしは俯きがちだった顔を、もっと伏せた。
迷惑、かけちゃったんだなあ。
わたしはすごく申し訳ない気持ちで、ビーカーを手にとった。
片付けが大方終わって、あとは洗った数本の試験管を棚に戻すだけになった。
「わたし、戻しとくからみんな帰っていいよ」
さっきの強気の彼女が言う。
「ありがとー」
みんなはそう言って実験室を出始めた。
でもあたしは彼女に言われたように、迷惑かけたんだから最後までやらないと!
そう思って、
「わ、わたしも手伝います」
手に変な力が入ってしまったのが、まずかった。
