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【陽炎にて】

pm19:00


俺と中野は陽炎の前で待って居た。

カツカツとヒールの音がして振り返ると、里美と美春ちゃんが
走り寄って来た。


「お待たせ~!皆来てるぅ??」


里美は真っ白なミニドレスのような物を着ていて、
保護者と言った割に、無性にオシャレしている里美に腹が立った。


「ねぇ、修吾、私が誰かに言い寄られたら助けてよねっ!絶対だよっ!」


「ああ…‥。」


絶対、言い寄られる事期待してるなこれ…


俺は心のなかで舌打ちをしながら、店へと入った。



店内は陽炎というだけあって、オレンジ色をした落ち着いた
照明が印象的な雰囲気のお店だった。


壁に掛けられた海の絵が店主のセンスを伺える。