慣れない場所で、落ち着かない‥ まして、高宮さんの親父さんとは面識もない。 新聞でチラリと顔写真を見たくらいだ。 しばらくすると、扉が開き刑務官と親父さんが部屋へ入って来た。 俺は椅子から立ち上がり、頭を下げる‥ 心臓が爆発しそうな程早く鼓動を打つ‥ 高宮さんの親父さんでもあるが‥ 何より人を殺した殺人犯なのだ‥ 顔を上げるのが怖い。