************* ≦ガタンガタン‥≧ 古びた電車が2人を大きく揺らす。 車両はガラ空きで、座る所は沢山あるのに あえて俺達は座らなかった。 何故なら、高宮さんが食い入るように風景を見入っていたからだ。 俺は高宮さんの横顔を見つめる。 今日一日、高宮さんが言葉を発する事はなく、 俺が聞いたのは、オバサンに言った一言だけだった。 今、高宮さんは何を思い、何を感じているのだろうか… 胸の内を話さない高宮さんの気持ちを知ることは出来なかった。