「行こう。」と言って、高宮さんの手を引っ張る。 錆びた鉄の階段を登り、くたびれたドアを開けた。 外見とは裏腹に、整った部屋が俺の目の前に広がる。 「荷物‥まとめて。」 と言った俺に、高宮さんは頷いた。 年頃なのに、目立ったものはなにもなく 小さなボストンバックに収まるくらいの荷物。 2年間の彼女の生活が伺える。 「忘れ物はない?」 と聞く。 高宮さんはコクリと頷いた。 高宮さんは名残惜しそうに部屋を見回す。 高宮さんからボストンバックを受け取り、 俺は‥最後に電気を消した。