16の月-過去に戻れたら‥【完結】


「行こう。」と言って、高宮さんの手を引っ張る。


錆びた鉄の階段を登り、くたびれたドアを開けた。
外見とは裏腹に、整った部屋が俺の目の前に広がる。


「荷物‥まとめて。」
と言った俺に、高宮さんは頷いた。


年頃なのに、目立ったものはなにもなく
小さなボストンバックに収まるくらいの荷物。


2年間の彼女の生活が伺える。




「忘れ物はない?」
と聞く。


高宮さんはコクリと頷いた。



高宮さんは名残惜しそうに部屋を見回す。



高宮さんからボストンバックを受け取り、


俺は‥最後に電気を消した。