「お墓、まだ一度も行ってないの。行けないの」

「どうして」




「柚乃がっ……し…死んじゃった…なんて思いたくなぃ」





柚乃はもういない



そんなの認めたくないよ…



だから、彼女が生きていた頃の思い出にたまらなく、触れたい


一緒に部活を頑張った体育館
恋バナをした中庭のベンチ

先輩に怒鳴られながら素振りを頑張った校舎の裏


長話をして、いつまでも帰らないで先生に怒られた駐輪場


まだ、何処に行っても柚乃がいる気がしちゃう