「・・・オイ」
「騒がしくしてスミマセン」
「オイ」
「美味しかったです。 ご馳走様でした」
「オイ」
「あ、1回払いで」
「オイって」
「もう、何なんですか?!!」
涙目の千秋が少しイラついた様子でオレを見上げた。
「『行って、お母さん』」
「はぁ?! 今、ワタシの真似ですか?! 全然似てないんですけど!!」
完全に馬鹿にしたオレの言い方に、千秋激怒。
でもオレの態度云々より、そもそも千秋が悪い。
「行くぞ、千秋」
千秋の手首を掴んで店を出た。
「何、何!?」
『痛い!! 痛い!!』とたいして痛くもないくせに、大袈裟に騒ぐ千秋。
「いちいち騒ぐな、うるせーな!! 何でちゃんと親を説得しないんだよ!!」
「白木氏に関係ないでしょ!!」
オレの手を振り解こうと千秋が暴れる。
確かにオレは何の関係もない。
オレ、こんなに出しゃばりだったかな。
関係ないけど、首突っ込んでやる。
だって、面白いから(笑)



