キッチンに戻ると、タイミング良くパスタが出来上がった。
オレにとっては良いタイミングとは言えないが。
パスタを持って千秋の席に向かうと、千秋がせっせとケータイを弄っていた。
「お待たせしました」
仕事かな??と思い、気を遣ってそっとパスタをテーブルに置いて、静かに席を離れる事に。
イヤ、嘘です。 さっきの自分が恥ずかし過ぎて、さっさと捌けたかっただけです。 なのに、
「白木氏、来週の水曜日のディナーって、まだ予約取れる??」
千秋がオレを呼び止めた。
『ディナーは高くて食べれない』と言って1度も来た事ないくせに、何なんだ、千秋。
「・・・水曜日だし、空いてるんじゃね??」
「じゃあ、19:00に3人でお願いします」
『水曜、19時に予約取れましたーっと』と言いながら、携帯にメッセージを打ち込み、誰かに送信する千秋。
仕事の関係者と来るのだろうか??
・・・経費で落とす気か??



